黒須 仁美(くろす ひとみ)


1994年生まれ。2017年新卒として外国人に特化した人材紹介会社に入社後、教育系スタートアップに社会人インターンとして参画。2018年8月に4人目のメンバーとしてポテンシャライトにジョインし、1年半で20社以上のスタートアップの採用支援を行う。現在はデジタルエージェンシーである株式会社FREE WEB HOPE でプランナーとして、ランディングページ制作を中心に企画・コピーライティングに携わる。


Web業界は未経験。それでも自分の可能性を信じて飛び込んだ

現在のお仕事内容を教えてください。


デジタルマーケティングエージェンシーの株式会社FREE WEB HOPE でLP(ランディングページ)のプランナーをしています。業界、職種ともに未経験ながら、Webマーケティング・Webディレクション・コピーライティングに挑戦しています。


LPは、各領域の専門家であるメンバーたちと協力して制作していきます。まず最初に動くのは、コンサルタントと呼ばれる営業メンバー。販促に課題を抱えている企業様にLPという方法を提案し、制作のご依頼をいただいて案件がスタートします。


ここからは、私のようなプランナーにバトンタッチ。クライアント企業から作りたいLPのご要望をヒアリングします。ご要望に即したLPの大枠が決まったら細かい構成を詰め、コピー文を考えていきます。いかに商材の魅力を伝えられるコピーを作れるかがプランナーの腕の見せどころ。LPの成功がかかっている肝になります。


構成やコピーに関して合意が取れたらデザイン担当に引き継ぎ、ページのデザインを制作してもらいます。そして最後にコーディングをし、LPとして世の中に公開されるという流れです。その後は、自社の広告運用担当者と連携し、実際に制作したLPの広告運用をするケースもあります。


プランナーは、プロジェクトにおけるマーケティング全体の戦略を立て、LP公開までのスケジュール管理や品質管理も担っている重要なポジションです。

黒須さんは未経験でWeb業界に転職されていますね。どのような経緯でFREE WEB HOPEで働くことを決めたのでしょうか?


前職は、株式会社ポテンシャライトでスタートアップに特化した採用コンサルタントをしていました。Web業界は全くの未経験です。Twitterの共通の知り合いを通じて、2019年の年末にFREE WEB HOPE代表の相原に出会ったことが、私の大きな転機になりました。


未経験でも転職を決意できたのは、「私に入社してほしい」という相原の熱意に心動かされたからです。最初は「Web業界もプランナーも未経験なのに、私のことを過大評価しているんじゃないか?」と訝しく思い、断っていました。そんな私に対して相原は、いま私がFREE WEB HOPEに入社するべき理由を何度も何度も伝えてくれたり、入社前なのに経営会議のアジェンダを共有し、「黒須ならどうする?」と意見を求めてくれたりして。「ここまで私を必要としてくれる人はいない」と感じたんですよね。その熱意に応えたいと思いましたし、「ここでチャンスを逃したらもう二度と来ない」と思い、最終的には覚悟を決めました。


また、前職で培ったライティングスキルをもっと発揮できる領域で仕事したいと感じていたのも理由の一つです。私はもともと文章を書くことが好きで、前職では採用コンサルタントとして求人キャッチコピーを作ったり、採用広報のインタビュー記事を書いたりしていました。


自分のライティングスキルをもっと発揮したいと考えたときに、採用コンサルタントでは限界があるなと感じたんです。コピーにはコンバージョンを何倍も増大させる力がありますが、いくらコピーを良くしてもそれが見られなければ意味がありません。コピーが書かれているページに多くのユーザーを誘導するためには、そのページの前段階も含めた全体のマーケティング設計が必要です。Webマーケティングとコピーライティングの両方のスキルを駆使するLPプランナーという仕事は、まさに私がやりたいことにぴったりでした。

未経験の業界・お仕事内容に転職してみてどうでしたか?


「誰かの期待を超えた瞬間」にやりがいを感じます。たとえば、自分が考えたコピーや構成に対して、社内の人やクライアントから「ドンピシャです!これで行きましょう!」と言っていただけたときとか。わからないなりに脳に汗をかきながら答えを捻り出してよかったと思います。


まったく違う領域に見えますが、採用コンサルタントとして培ってきた知見も活きています。現在採用関連のLPの問合せが増えているのですが、採用ならではの「鉄板の構成」を作るというミッションがあったり。今までの経験もしっかり活かせているので楽しく仕事ができています。


一方で、業界・業種未経験の転職をすると、想像していた以上に「私ってこんなこともできない/わからないの…」と自信を失うことも日々あります。実はみんなの見ていないところで、代表の相原からキツめに叱咤されることもしばしば…(笑)。でも裏を返せば、未経験でも仕事を任せている以上はプロとして向き合ってくれているということなんですよね。まずは与えられた仕事に対して、いかに丁寧に対応できるかを意識しています。目の前のことに集中し、期待を超え続けていると自然とやれることも増えてくるので。先輩たちに負けないくらいのプロフェッショナルになれるよう奮闘中です。


Webマーケティングの知識はまだまだですし、自分を不甲斐なく感じる日もあります。ただ、これらは未経験でないと直面することのない壁です。あと何回このような瞬間に立ち会うかわからないですが、この「未経験ならでは」の感覚は大事にしたいと思っています。

「心の貧困」がない世界を実現したい

新しい領域でも全力で挑戦していらっしゃることが伺えました。何が黒須さんの原動力になっているんでしょうか?


中学3年生のときに難病を患ったことが私の原動力になっています。


私は小学2年生からバスケを始め、中学時代は食事も勉強もバスケのためにメニューを組むくらいにバスケ一筋でした。県内外の強豪校からお声かけいただくことも多く、当時は本気でプロになろうと思っていました。


そんなとき、病気が私の夢を阻みます。病名は「若年性特発性関節炎(成人スティル病)」。国が指定する難病で、16歳未満の子どもが発症する原因不明の慢性関節炎です。不調が続き病院に行くと、医師に「このままだとバスケどころか、階段も登れなくなりますよ」と言われました。意味は理解できても心ではなかなか受け入れられず、人生を諦めかけました。


闘病生活を通じて感じたのが、「“普通に生きる”って、普通じゃないんだ」ということ。当時の私は何者かになりたかった。でも、結果的に普通の生活を送ることができなくなった。病気になる前、これ以上追い込めないくらい自分を追い込んだはずなのに、後悔ばかりが込み上げてきたんです。


そのときから、“普通”に生活を送れている日々が突然終わっても後悔しないよう、一日一日を全力で生きようと決めました。現在は寛解していますが、そんな経験が今でも大きな力になっています。

そんな背景が、何事も全力で取り組む黒須さんを形作っているんですね。ご自身の活動を通じてどのような価値を届けたいですか?


人々の「心の貧困」をなくしたいですね。


「心の貧困」とは、物質的な貧富に関係なく幸せを感じられていない状態のことです。


私は私立高校に通っていて、まわりはお金持ちばかりでした。みんな裕福な暮らしをしているはずなのですが、どこかつまらなそうに毎日を過ごしていることに違和感を感じていました。裕福がゆえに何かと期待値が高いといいますか…とにかくよく不満が出る。私からすると「その程度のことで?!」ということがとても多かったんです。


後に病気でその高校は中退し、通信制の高校に通うことに。そこには様々な事情で定時制高校に通えず、高卒認定資格を取るために一生懸命勉強している人がたくさんいました。高校を中退していても、お金がなくても、全力で今を生きているその人たちの方が幸せそうに見えたんです。つまり、学歴の高さや裕福さが人生の豊かさを決めるのではないということです。


本来、何で心満たされるのかは人それぞれ。学歴が高いことやお金持ちであることが一般的に「幸せ」と捉えられがちですが、必ずしもそれらが満たされれば幸福ではないはずです。自分の幸せの尺度を他人に委ねずに自分で決めて、それに向かって人生の舵を切る人を一人でも増やしたいです。


そのために、まずは私が「心の裕福さ」を体現するロールモデルになろうと思っています。私は一度高校を中退して、大学も名門とは言えません。本気で目指していたバスケのプロになるという夢も叶えられませんでした。でも今、自分の好きなことが仕事になり、自分のミッションに共感してくれる人たちに出会い、本当に楽しく生きています。


ずっと一つの夢を追い続け、叶える人は本当に素敵だと思います。ただ、夢を軌道修正しながら頑張る人も同じくらい尊いと思います。


自分の幸せはいつでも自分で掴みとれるということを証明したい。過去の私のように人生を諦めかけている人が、私の姿を見て「自分にもできるかも」と夢を持てたら嬉しいです。

「心の貧困をなくしたい」。とても素敵なテーマですね!


「心の貧困をなくしたい」という言葉は弊社代表の相原の掲げているミッションでもあります。弊社はデジタルマーケティングを得意としていますが、実は多種多様な業務領域を持っています。そのなかの一つが教育事業です。彼が教育事業をやる理由は、努力しても報われない人を救いたいと思っているから。


最初は事業に一貫性がないなと思っていましたが、「心の貧困をなくす」というミッションに沿っていれば、手段はなんでも良いと今は感じています。私は自分が得意なライティングを武器に、「心の貧困をなくす」という目標に向かって活動していきたいと思っています。


いずれは、人々の自己肯定感を上げられるような「心の貧困をなくすプラットフォーム」を作りたいですね。今までは採用やLPといったフィールドの中で、クライアントやユーザーの方々の幸せに寄与できたかなと思いますが、いずれはプラットフォームを作る側になりたいと考えています。どんな形で実現できるか、これからも様々なことにチャレンジしながら模索していきたいです。