高橋 舞伎(たかはし まいき)


新卒でクラウドファンディング運営会社に就職後、Web広告マーケターとしてフリーランスに転身。現在はシャベル株式会社を立ち上げ、スタートアップ・中小企業向けのWebマーケティング支援に携わる。


自分が苦しんだ経験から起業を決意した

まず、現在のお仕事内容を教えてください。


株式会社シューマツワーカーというスタートアップ企業でマーケティングマネージャーとして勤務しています。シューマツワーカーは、副業したい人と専門スキルを持った人材を求めている企業を繋げる副業マッチングサービスです。


そのかたわら、2019年10月にシャベル株式会社を創業しました。FacebookやTwitterといったSNS広告の集客や、メールマーケティングのコンサルティングなど、自社ではWebを中心としたマーケティング支援をしています。

企業で働きながら、ご自身でも会社を立ち上げたのですね!どのような経緯で起業に至ったのでしょうか?


シャベル株式会社は、スタートアップ企業や地方の中小企業のマーケティングを支援したいという思いからスタートしました。


シューマツワーカーでマーケターとして新規のビジネスを作るフェーズに携わった際、どのように事業を広めていくかというところが一筋縄ではいかなかったんです。マーケティングマネージャーに就任した当初は、なかなか成果が上がらず向かうべき方向も分からず、本当に苦しい時期が続きました。そんなとき、様々な知見を持った社外の人たちに相談していくうちに、少しずつ解決の糸口が見えていったんですね。マーケティングの相談ができる相手がいることに強くありがたみを感じました。


しかし、僕は運良く人づてで知識豊富な人たちにアドバイスを求めることができたけれど、誰もがそういった知見にアクセスできる訳ではない。それを解決したいなと思い、まずはプライベートでマーケティング専門のQ&Aサイトを始めてみようと考えました。誰もが自由に質問できて、参加者がお互いに知識を教え合えるサービスです。偶然飲み会で知り合ったマーケターの人にそのアイデアを話したら「面白そうだね!」と共感してくれて、共に起業することを決心した、という経緯です。


現在は、マーケティング専門のQ&Aサイト「shovel」(2019年12月リリース予定)に加えて、プロのマーケターに1ヶ月1万円でマーケティングの悩みを相談し放題の「シャベルミー」の提供や、マーケティング戦略に課題を感じている企業の支援を行っています。晩ごはんの献立に困ったらレシピ検索サイトを思い浮かべるように、マーケティングで困ったら「シャベルに相談しよう!」と思ってもらえるようなサービスにしたいですね。

トライ&エラーで見つけた「副業支援」と「マーケティング支援」の2軸

2つのお仕事を通じて、どんなことを成し遂げたいと考えていますか?


シューマツワーカーで活動を始めたのも、シャベルを創業したのも、「本当に価値のあるものを広めたい」という思いが根幹にあります。提供している商品やサービスの価値を信じていて、それを伝えようと本気で頑張っている人たちをサポートしたいです。


シューマツワーカーで言うと、副業という選択肢を世の中に広めることでそれを実現しようとしています。僕は、副業には大きな価値があると本気で信じているんです。副業する人にとっては新しい挑戦ができたり、専門スキルを身につけられたり、副業で稼いだお金を趣味の充実に使えたり、メリットばかり。世間一般には、副業はちょっと怪しいもの、後ろめたいものというイメージがまだ残っているのかなと思いますが、むしろ人生を豊かにするものだという価値観を普及させたいですね。また、企業側に対しても、優秀な副業人材を紹介することで事業成長の一助になれると思っています。世の中をより良くするために新しいサービスを広めようとしているスタートアップ企業やベンチャー企業の成長を加速させていきたいです。


シャベルでは、マーケティングの支援を通じて価値のあるものを広めていけるのではないかと考えています。僕の地元である北海道もそうですが、地方は特産物や豊かな観光資源があるにも関わらず、うまく発信できていないがゆえに届くべき人に届いていない現状がまだまだあり、歯がゆいです。価値あるものを発信して人々を惹きつけていくサポートしていきたいと考えています。

高橋さんにとって、「副業」と「マーケティング」が大きなキーワードなんですね。
マーケティングの力で他者に貢献したいという思いはどこから生まれてきたのでしょうか?


昔から何でも物事の価値判断をするタイプで、それが今の考え方に繋がっているのかなと思います。


マーケティングの基本中の基本として費用対効果という概念がありますが、親の話によると、幼少の頃から費用対効果を意識して物事を判断する性格だったようです。たとえばスーパーに行ってお菓子を買ってもらうときに、お腹はいっぱいになるけれどすぐになくなってしまうお菓子と、食べられる量は少ないけれどコレクションして長く楽しめる食玩付きのお菓子があったとすると、長期的に考えて食玩付きのお菓子にしよう、とか。


高校生になっても一貫した価値観でした。高校時代は遊びたい時期ですよね。友達が青春を謳歌している一方で、僕は早くから受験を見据えて勉強に集中していました。今遊ぶよりもこの3年間勉強した方が、良い大学に入れて就職先の選択肢が広がり、長期的に考えて絶対に良いと思っていたんです。高校3年間よりも就職後から定年までの38年間を充実させるために遊ぶのは我慢しよう、と。今振り返れば、貴重な10代にもうちょっと遊んでも良かったかなとも思いますけどね(笑)

マーケティング、そして副業支援のお仕事を始めたきっかけは何でしたか?


マーケティングを職業として意識したのは社会人になってからです。新卒で入社した企業でFacebook広告の運用を任せてもらったことがきっかけでした。入社当初はWebサイトの企画やディレクションをしていたのですが、広告運用にトライしてみて「自分はマーケターが向いているかもしれないな」と感じて。そこからマーケターの道に歩みを進めました。


もともと場所や時間にとらわれず自由に働きたいと考えていたので、新卒で入社した企業を1年半で退職し、Web広告のマーケターとしてフリーランスに転身。さらに、フリーランスとして活動しながら、縁あって以前から好きだったメイドカフェを運営している企業に店舗スタッフとして勤めることになりました。慣れない業務で自信を失っていた時に、副業でWeb集客をお手伝いをしていた飲食店の方から喜んでもらえたのが嬉しかったし、自分のスキルを高めるきっかけにもなり、副業で専門的な知識や経験を積むことの価値を実感しました。そこから副業を広めようとしている企業としてシューマツワーカーを知り、副業支援の仕事をスタートした、という経緯です。

自分の意志でキャリアを切り開いていらっしゃるなと感じました。高橋さんのように志を突き詰めていくには、どのように行動すれば良いと思いますか?


やはり何かをやりたいと思ったら、失敗を恐れずトライしてみることに尽きます。


特に20代半ばくらいまでの時期は何をしても無敵。たとえ失敗したとしても、周りが優しく応援してくれると思います。とりあえず何事も始めてみないと、自分の志は何なのか、実際その方向が自分に合っているのか分からない。だからこそ僕も、場所や時間に縛られずに仕事をしたいと思ったからこそフリーランスをやってみたり、メイドカフェが好きだったからメイドカフェを運営する企業で店長業務にトライしてみたり、ひたすら試行錯誤しています。


色々なことにチャレンジする手段として、多くを犠牲にせずに始められる副業はぴったりだと思います。「私にはできないんじゃないか」「自信がないからまだやめておこう」と、自分自身に鎖をかけてしまっている人たちが少しでもやりたいことに挑戦できるように背中を押していきたいですね。