Creedorプロフィール


1992年生まれ。北海道出身。新卒で大手保険機構に入社し、道内で約2年勤務。その後上京し、現在はWeb制作会社でフロントエンドエンジニアを務める。


オカルトは単なる怖い話ではなく、もっと奥深いもの

現在のお仕事内容について教えてください。


Web制作会社でエンジニアとしてフロントエンドの開発を担当しています。未経験からエンジニアになって4ヶ月。仕事をしながら多くのことを勉強している毎日です。


未経験の状態からエンジニアになろうと思ったのはなぜですか?


自分が好きなものを発信する術を身につけるためです。僕の好きなものとはずばり、オカルトです。


オカルト!?


はい。オカルト番組好きな親の影響を受け、僕も幼少期から妖怪や怪談話に夢中になりました。子どもの頃は『ゲゲゲの鬼太郎』や『学校の怪談』を単に楽しく見ていただけでしたが、次第に自分でも発信したい、オカルトの奥深さをみんなに伝えたいと思うようになりました。

大学3年のとき、地元北海道のラジオ局が番組の企画を募集しているのをたまたま知りました。物は試しだとオカルトをテーマにした企画を出してみたところ、見事に採用。お化けや怪談話について民俗学と心理学的見地から紐解く番組で、僕自身がその番組のパーソナリティを務めることになったんです。


意外にもオカルトは、民俗学や心理学を抜きにして語ることはできません。「トイレの花子さん」に代表される学校の怪談は、民俗学研究の1ジャンルとして確立しているほどです。互いに離れた、交流のあるはずがない学校で「トイレに女の子のお化けが出る」という似たような噂が広がっている。名前まで同じ、花子さん。こうした現象はなぜ起きるのか。それは花子さんを作り上げたのは、子どもがあまねく持つ心理性や日本人が共有する文化的背景に他ならないからです。「オカルトの全く別の側面を伝えたい」その一心で自分で研究を重ねては、発見を毎週リスナーに届ける。それは本当に楽しい経験でした。


震災怪談というテーマについて特集したこともありました。未曾有の大災害が起きた後の被災地で、心霊体験が多く語られる現象を指すのですが、これも心理学で説明することができます。人間は心理的に極度の不安定状態に陥ると、普段は表に出ない複雑な感情が霊性の物語の様相を帯びて発露することがあるんです。番組終了後、リスナーから「ラジオを聞いて涙してしまった」とお便りをいただいたときはやりがいを感じましたね。

一度手にした安定を捨てて、再び挑戦しようと決めた


一方で、新卒では保険機構に入社されていますね。


はい。就活の際は、オカルトの道を大学卒業後も突き詰めることに、正直現実味を感じられなかったんですよね。僕の親は公務員で、僕に安定した職に就いてほしいと望んでいました。その気持ちをひしひしと感じていたこともあり、地元で働ける会社に入社しました。離職率の極めて低い安定企業でした。


道内の事業施策の立案や現場のセールスメンバーへの勉強会の主催など、幅広い業務を担当しました。仕事自体は楽しく、意欲的に取り組んではいましたが、1年半ほど働いたあるとき、あまりにも安定している環境に逆に違和感を覚えるようになって。上司や先輩に聞いてみても「今さら転職なんてできない」と消極的。


「このままではいけない......」葛藤が積もりに積もって限界を迎え、転職活動を始めました。それは単に職を替えるというよりは「一度手にした安定を捨てて、オカルトという自分が好きなテーマで挑戦するんだ」という大きな決断を意味していました。地元北海道から、最先端の技術や情報が集まる東京に出ることはもはや必然でした。

今の僕の志は、オカルトを通じて人々に感動を届けること。オカルトで感動というとあまりピンと来ないかもしれませんが、オカルトは青春そのものなんです。大人になると忘れてしまいがちなドキドキ感を味わえる、ある意味とてもノスタルジックなもの。


オカルトは心の緩和剤でもあります。実は、これだけオカルトの話をしているのに、僕自身はお化けの存在を信じていません。お化けは、人間が安心するために、人間によって作り出されたものだと思っています。人間は、お化けを必要としている。お化けがいるからこそ、「死んだら終わりなんかじゃない」と思えるんです。


人々に感動を届ける手段として、オカルトに注目している人は僕くらいのはず。子どもの頃のハラハラドキドキした感覚を思い出したり精神を安定させたりする手段としてオカルトを人々に提案することが僕のオリジナリティだと思っています。

今後、具体的にどのようなことに挑戦していきたいですか?


オカルトをどんな手段で人々に伝えるかを模索したいです。現在は、Live2Dを使った大人向けの怪談絵本の製作を企画しています。また、伝達媒体としてのVRやゲームにも注目しています。それらを使って十分に表現するには、スキルの獲得が不可欠です。ファーストステップとして、まずはWeb技術を身に着け、今年中には何らかの試作品を作ってみたいですね。