森田 晃(もりた あきら)


フリーランスとして、プロジェクトベースでHR関連企業の営業・マーケティング支援などを行う。また、HR系コミュニティ『One HR』に参画し、Chief Communication Officerを務める。


挑戦できる環境を求め、大学卒業後、中途枠で就職

現在のお仕事内容について教えてください。


フリーランスとして、HR関連企業を中心に営業・マーケティング支援や新規事業立ち上げなどを行っています。会社員時代は、人材業界での営業やマーケティングの経験が長く、それを活かす形で2018年にフリーに転向しました。


人事をサポートするHRツールの導入は拡大していますが、どんなに便利なHRサービスでも、しっかりとした営業・マーケティング体制や仕組みが整っていなければ十分に広まることはありません。業界経験が長いからこそ、記事コンテンツやLP、セミナーなどによるリード獲得から受注に至るまでの設計を包括的に支援できることが私の強みです。


また、これからの企業と個人の関係をHR企業と企業人事主導で考えるためのコミュニティ「One HR」のCCO(Chief Communication Officer)も務めています。2019年には、One HRとして「HR版SDGsプロジェクト」を始動。日本のHR業界に新たな指針を示すべく、これからの時代の人事機能に必要な6つの目標を策定しました。その目標に沿う形でイベント立案や啓蒙活動を行うのが私の役割です。

これまでのキャリアを活かしたフリーランス活動をなさっているんですね。ご経歴について詳しく伺えますか?


大学卒業後、ファーストキャリアとして選んだのはオリエンタルランド。新卒ではなく中途採用枠で応募したディズニーランドのステージマネージャーの仕事です。


中途採用枠!?


はい。いち早く高いスキルがつき、挑戦できる環境であることが仕事選びの軸でした。学生時代、教育改革実践家の藤原和博氏の提唱する「100万分の1の人材になる」という考えに触れたり、ホリエモンの著書を読んだりする中で、そんな軸が形成されていきました。中途入社の社員と同じように扱われるタフなポジションなら、成長スピードを早められるのではないかと思ったんです。


成長を急いだのには、妹の死が原体験になっています。実は私はもともと教員志望で、教員免許も持っています。しかし、大学時代に妹を失ったことで考え方が一変しました。「教員になるのも新卒総合職として普通の就職活動をするのも違う。妹の分まで自分の人生を精一杯生きよう」と。


実際に入社してみると、年齢に関係なく実力を発揮できる環境で、プロジェクトマネジメントスキルをしっかりと身につけることができました。しかし、ある転機が訪れ、最初の転職を決意しました。東日本大震災です。


震災後、ディズニーランドは長期休園を余儀なくされました。仕事がなくなったときに痛感したのは、自分が働けるフィールドの狭さ、そして、ディズニーランドのブランドがなくては何もできない自分の無力さでした。


ディズニーランドに来てくれるゲスト以外の人にも広く価値を提供したいと考えたことから、マネジメント経験などを通して関心を持った人材領域に転身。リクルートの代理店に転職し、求人媒体の営業として再スタートしました。HR業界の門を叩いたのはそのときです。


門外漢からHR業界に入ると、人と企業とのマッチングの難しさや、中途採用の構造的な行き詰まりなど、この業界に対する課題意識が大きくなっていきました。リクルートの代理店で採用媒体をどれだけ売っていてもその課題にアプローチすることはできないだろうと考え、今度は人事向けポータルサイト『HR Pro』を運営するProFuture株式会社に転職。人事への発信活動などを通して、業界全体の課題を解決していこうと思ったんです。


HRの枠を越えて。天職は複数あっていい


そこから、独立という決断をされたのはなぜでしょうか?


HR業界にいたことから、組織に依存せず、いつでもどこでも誰とでも働けるフリーランスという働き方が今後増えていくことを肌で感じ、私自身も魅力的に思っていました。今後の自分のキャリアとしても、HRを主軸としながらもそこに囚われることなく自由に働けて、活動の幅を広げられるフリーランスは合っているんじゃないかと。


とはいえ、不安がなかったと言えば嘘になります。「独立するなら、1年間収入がなくても暮らせる分の蓄えを」と言われますが、正直それは難しかった。それでもやるか、やらないか。2択を突きつけられたとき、一度しかない自分の人生、やはりやろうと腹をくくりました。


フリーランスになって2年。これからどんなキャリアを歩みたいとお考えですか?


マルチポテンシャライトとして、自分が興味関心に従いながら活動の幅を広げていきたいですね。未来予想図をますます描きづらくなっている中、自分の意欲に妥協することなく新しいことにどんどん挑戦することが大切だと思っています。天職は決して1つではなく、複数あっていいと思うんです。


そんな考えから、最近はHRだけではなく、地方創生や観光など、新しいフィールドでの挑戦をすでに始めています。現在、ドローンを使った宮崎県の地域活性化の取り組みに携わっているところです。


働き方に関して言えば、複数拠点で仕事をすることにも挑戦したいです。これまではどうしても東京をベースに働くしかなかったものの、逆に東京にいることで失っているものもあると思っていて。東京と地方、2拠点で生活する基盤を整えたいと思っています。「働く」という分野をずっと見てきたからこそ、自分自身がその最前線で、新しい働き方にトライし続けたいですね。