中村 嘉孝(なかむら よしたか)


本業として外資系消費財メーカーでサプライチェーン管理を担当するかたわら、スポットコンサルサポートサービス『SKIMADE』を運営。自身もアドバイザーとして年間約100社へのスポットコンサルを実施している。


実体験が原点になったスポットコンサルサポート事業

現在のお仕事内容について教えてください。


外資系のメーカーに勤務するかたわら、スキマ時間を活用したスポットコンサルをサポートする『SKIMADE』というサービスを運営しています。


スポットコンサルとは、企業が抱えるビジネス上の課題に対して社外の専門家が1時間単位でアドバイスを行うことを指します。たとえば、ある企業が既存の分野とは異なる新規事業を検討しているとしましょう。専門分野ではないため、知見がある人を社内でアサインするのは難しいですよね。しかしスポットコンサルを使えば、社外の専門家にアドバイザーとして入ってもらい、他社事例やこれから参入する市場の基礎知識を得られるというわけです。企業にとっては確かな情報を効率的に得ることができ、かつアドバイザーにとっても副業で気軽に収入が得られるというWin-Winなワークスタイルです。


一方で課題もあります。個人でスポットコンサルをする場合、スポットコンサル斡旋サービスなどで自分に合う案件を探し、アドバイザーを募集している企業に自己PRを送り、日程を調整する...と案件開始までにとても手間がかってしまうんです。


そんな面倒を解消するため、SKIMADEは、案件獲得に関わる登録や調整などを一括で引き受けています。ユーザーは、LINEで自分のスキマ時間を伝えるだけ。手軽に案件とマッチングできるようにし、スポットコンサルを行うハードルを低くしています。


さらにSKIMADEは、案件とアドバイザーのマッチングを担うだけではありません。副業をする上で一番の課題。それは、「そもそも副業する時間を確保するのが難しい」ということです。本業で忙しい人がスキマ時間を確保できるよう、幅広い雑務のサポートを行なっている点が他のサービスとは異なる特長です。たとえば、生活必需品の買い出しから飲み会の会場予約、時にはデートプランを考えることもあります。それらを弊社で代行することによって時間の余裕を生み出し、副業を始めやすい環境づくりをサポートしています。

スポットコンサルに挑戦したい人を手厚くサポートしているんですね!中村さんがスポットコンサルに着目したきっかけは何でしょうか?


前職のつながりで、個人で事業アドバイザーとしてのお仕事をいただいたことがスポットコンサルとの出会いです。経験してみて思ったのは「この仕事はメリットしかない!」ということ。案件に対応していく中で、自分のスキルやノウハウが別の業界でどのように価値があるのかが明確になって、今後のキャリアを描くのにとても有意義だったんです。転職せずとも様々な業界に関わることができて、どこでも通用する自分の強みを伸ばすことができる。副業として収入を得られる以上のメリットがあると感じました。


また、副業でスポットコンサルを始めてみて、本業に対してもフレッシュな視点で臨むことができるようになりました。本業一本だと、慣れてしまえばどうしても単調に感じてしまいますし、イノベーティブなことをしたくても視野が狭くなってしまいがちです。他の業界がどのような課題を抱えているかを認識し、どんなアプローチができるかを考えることで、本業の事業との違いや共通点も見えてきます。


そんな経験から、「副業でスポットコンサル」という選択肢を広めていきたいと思い、SKIMADEを始めました。

ご自身の実体験から生まれた事業だったんですね。


はい。副業してみてさらに痛感したのは、やはりスキマ時間を確保することが難しいということです。


スポットコンサルを副業で始めた頃、私は時間がなかなかつくれず、学生インターンを秘書として雇うことにしました。仕事優先の日々でプライベートは後回しになりがち。あるときインターンの学生から「中村さん、ちゃんとご飯食べてますか?」と心配されたんです。そこから、ご飯を買ってきてもらったり、季節の変わり目に新しい服を見繕ってもらったりと、身の回りの雑務も手伝ってもらうことに。気がつけば、彼らのサポートなしでは生きられない身体になっていました(笑)


「副業でスポットコンサル」を広めたいと思っていても、本業が忙しい人には私と同じ課題が降りかかってくるだろうなと気づいたんです。そこで、スポットコンサルのマッチングのサポートだけでなく、副業の時間をつくるサポートもサービスとして提供することを考えました。


今は知り合い10名ほどにお試しで体験してもらっているのですが、かなり好評ですね。今後は一般ユーザーにもこのサービスを広めていきたいです。

「時間」と「お金」の課題をクリアして、夢に向かって挑戦できる人を増やしたい

SKIMADEの事業を通じて、中村さんが実現したいことは何ですか?


何よりも、「誰もがチャレンジしたいことに取り組める環境づくり」。それに尽きます。SKIMADEを通じて、チャレンジするために必要な「時間」と「お金」の2つの課題をクリアしたいと考えています。


1つ目の「時間」について。副業解禁の流れは大きくなってきていますが、会社が副業OKになったとしても、多くの人が本業に忙殺されて副業に手が付けられない...そんな状況になることは想像に難くありません。SKIMADEで雑務を代行し、新しいことに挑戦する時間をつくるお手伝いができると良いなと思っています。


そして2つ目の「お金」について。副業で収入が得られるようになれば、金銭的な制約でできなかったことにもチャレンジできるようになります。SKIMADEを運営していて嬉しいエピソードがありました。あるユーザーさんから、「大企業から憧れのベンチャー企業に転職することができたよ」と報告をいただいたんです。転職先の給与だけでは年収が下がってしまう状況だったが、スポットコンサルで副収入を得ていたおかげで家族にも転職を納得してもらえた、と。その話を聞いたときは、彼の夢を叶える一助になれたのではないかと、大きな達成感を感じました。


お金に余裕がないと目の前の生活で手いっぱいになって、「自分がやりたいことってなんだったっけ?」と考え直す余裕もなくなってしまいますよね。SKIMADEで副業チャレンジをサポートすることが、人々がやりたいことを考える余裕を生み出すことにつながればと思います。


また、「副業」というと、デザイナーやエンジニアなど手に職がないとできないと思っている方が多いのではないでしょうか?しかし、働いてきた業界で培った知見は誰しもあるはず。スポットコンサルなら、その知見を他社で活かし、お金に変えることができるんです。スポットコンサルという副業のかたちを広めていくことで、副業に対する思い込みも払拭していきたいですね。